
夜眠りたい時に寝れないのに日中に突然強烈な眠気に襲われたり、睡眠リズムが崩れることで心身ともに疲れ切ってしまう睡眠障害は、さまざまな病気を合併する恐れのあるとてもこわい不調です。
ある調査によると、日本の一般成人のうち21%もの方が睡眠障害に悩まされていることがわかっていて、今では国民病といわれるほど認知されるものになりましたが、じつは催眠療法によって劇的に改善されるケースが多く報告されているのです。
今回の記事では、催眠療法と不眠症の関係性を解説していくので、この記事を読んですこしでも興味を持った方はぜひ一度催眠療法を体験してみてください。
ストレス障害と睡眠障害の3つの関係

睡眠障害はおもに日常的なストレスによって発症することが分かっていますが、ストレスと睡眠障害にはどのような関係性があるのか? そういった部分についてご説明していきます。
①対人関係や仕事でのストレス
人間関係や仕事で過度なストレスを感じると自律神経が乱れますが、自律神経を大きく分類すると人は「交感神経優位型」と「副交感神経優位型」の2種類に分かれるといわれています。
この2つを簡単に説明すると、交感神経は血管を収縮させて心拍数や血圧を高める働きがあり、逆に副交感神経は血管を拡張させて心拍数や血圧を下げる働きをしています。
つまり交感神経優位型の人は副交感神経優位型と比べて緊張状態になりやすく、ストレスを感じやすい状態になってしまうので睡眠障害を発症しやすいのです。
不規則な生活によるストレス
人間の体は朝の太陽の光を浴びることで、睡眠に深く関わるメラトニンの分泌量が抑えられてすこしずつ覚醒していきます。
そして覚醒からおよそ15時間後に再びメラトニンの分泌が始まって自然な眠りに誘われるのですが、連日のような夜更かしや乱れた生活を続けることでメラトニンが正常に分泌できなくなり、睡眠障害へとつながってしまいます。
服用している薬による睡眠障害
治療薬が不眠症を発症する原因にもなり、おもに「降圧剤」「甲状腺製剤」「抗がん剤」などによる影響が大きいことが分かっています。
病気の治療のための引用なので改善は難しいかもしれませんが、薬以外ではカフェインなどを控えることでも不眠を改善することができます。
催眠療法で睡眠障害は改善するの?

催眠療法は心理療法の代表的なものの1つとされていて、その起源はエジプト時代から始まるともいわれています。
心理療法の研究が進んでいるアメリカでは、1958年に正式に医師会から承認されて治療を施しているので、その実績と効果は疑う余地もありません。
催眠療法が不眠症にどのような影響を与えるのか気になりますよね?
じつは催眠療法の原理は意外にもシンプルなのです。
催眠状態を利用することで潜在意識の中から心理的な良い部分を引き出し、不眠症の原因となる心因的な症状や根本的な問題や悩みを改善します。
人の表面上に現れる「顕在意識」とは違って「潜在意識」は目に見えないものなので、根本的な原因を探ることは難しいですが、催眠療法ならそれを見つけ出して解決することができます。
睡眠障害に悩んでいるなら催眠療法を受けてみよう
日本でもすこしずつ催眠療法が受け入れられるようになり、今では全国に3200件以上もの治療を受けられる機関があります。
不眠症はセルフ催眠によってもある程度の効果を期待できますが、場合によっては悪化してしまうケースもあるので、まずは専門的な機関を利用してみてください。
ストレスによる睡眠障害を自分の力だけで解決するのはとても難しいです。ですがあなたのその悩みを解決してくれる方法はしっかりと確立されているので、1人で悩まずに専門医と力を合わせて健全な睡眠習慣を取り戻しましょう。