摂食障害と催眠療法(ヒプノセラピー)

摂食障害とは?
私たちは、生きていれば多少の拒食や過食を経験することがあります。例えば、失恋をしたり、人間関係が上手く行かない時には食欲が減ってしまったり、逆に多く食べてしまったりすることもありますよね。
しかし、摂食障害というのは過度に過食、拒食の症状が強く出てしまうことを言います。
摂食障害の症状として、食べたものを全て吐いてしまったり、下剤を利用して体重増加を求めるようになると、摂食障害の可能性が高くなります。
摂食障害の種類

摂食障害は、主に「拒食症」と「過食症」の2つのタイプに分けられており、それぞれ下記のような症状があります。
『拒食症の症状』
●食べることを拒否する
●嘔吐や下痢で体重を維持しようとする
●痩せているのに「太っている」と思い込む
●体重を気にするあまり日常生活に支障をきたす
『過食症の症状(神経性過食症)』
●満腹で苦痛なのにもかかわらず食べてしまう
●食べ過ぎた罪悪感から嘔吐・下剤で排出を試みる
●嘔吐・下剤を伴わずただひたすらに詰め込む
健康な人でも、食欲が落ちたりストレスでやけ食いしたりすることはあるでしょう。しかし摂食障害の場合、強烈な思い込みやコントロール能力の低下によって、嘔吐・下剤・むちゃ食いなど病的な行為に走ってしまう傾向にあります。
摂食障害の原因

摂食障害を引き起こす原因のほとんどは、精神的ストレスとされています。
<痩せ体型を維持することへのストレス>
世間では「痩せていれば痩せているほど美しい」とする風潮が強く根付いています。
特に現代は痩せ体型への憧れが非常に強く、テレビ・雑誌・ネットといったあらゆるメディアにおいてもスリムな女性芸能人が称賛されています。
こうした社会的認識・風潮が引き金となり、痩せ体型への強烈なこだわりを持ってしまう女性がとても多いのです。
結果、「痩せていること=いいこと」「自分はまだまだ太っている」と思い込み、ダイエットや体型維持に強いストレスを感じるようになります。
<性格・考え方・環境からくるストレス>
痩せ願望によるストレスだけが摂食障害の原因ではありません。
ご本人の性格・考え方・環境が原因で、摂食障害に陥るケースも存在します。
●自分に対して非常に厳しい完璧主義
●「誰かに認めてほしい」という気持ちが強い
●常に周りの目を気にして生きてしまう
●会社や家庭など人間関係で大きなトラブルを抱えている
摂食障害は改善するの?

摂食障害と診断された人の治療経過として、3分の1以上は5年以上治療をしても改善の傾向が見られないと言われています。しかし、大きな改善をした人もいます。
一方で、摂食障害の中でも拒食症は、自ら命を断つ人や栄養失調によって致死率が上昇すると言う結果が出ています。それが原因となり、他の精神疾患よりも致死率が高いと言われています。
また、合併症を引き起こしている可能性も高いです。
<考えられる合併症>
●うつ病
●不安障害
●不眠症
●パーソナリティー障害
●多重人格障害
これらの精神疾患も併発している可能性があるので様々な方面から正しく心理療法を行うことによって改善をします。
摂食障害の病院での治療法

摂食障害の治療法に有効とされているのが、薬物による治療法とカウンセリングです。しかし、本人が治療に納得をしないケースがあるので、最悪の場合は入院となります。
しかし、入院中には知らない間に強い薬を投与されたり、拘束をされたというケースも多々ありますので、細心の注意が必要です。
基本的には、栄養指導や薬物治療になります。
<摂食障害の薬物治療について>
●神経性過食症の治療法(過食)
基本的には、栄養指導とカウンセリングになります。
特に、SSRIの利用が多いです。
●神経性やせ症の治療法(拒食)
拒食症には、定型抗精神病薬(第二世代抗精神病薬)による治療が試みられることがあります。
これに加えて、認知療法を行います。
海外では進められてない薬物療法

摂食障害の治療法において、海外では薬物療法はあまり利用されていません。基本的には、認知療法(心理療法)と家族が本人に対する接し方を学んだり、本人にカウンセリングを行います。
薬物療法は、一見即効性があるように見えますが、思考力を奪ったり、
突発的な自殺行為や他者加害の可能性が副作用で報告をされているので、
控えている病院がほとんどです。
一方で日本の精神医療はまだまだ発展途上の過程です。
効果高い心理療法

心理療法とは、対話やワークを通じながら認知の歪み、思い込み、悲しみの緩和を行います。摂食障害で利用されている心理療法の一つとして、認知行動療法というものがあります。
あくまでも弊社の改善プロセスですが最も効果的な方法として自負しております。
①初回の面談
しっかりと問題分析をします。摂食障害と言うのは、結果的に診断名がついただけであり、それまでの過程には様々な因果関係が含まれています。
病院ではないので、ひとりひとりの人生と向き合いながらゆっくりと話を聞いていきます。
②催眠療法
必要であれば催眠療法を利用します。特に摂食障害の場合は他の精神疾患よりも致死率が高いと言われています。
一刻も早く改善をするためにも、催眠療法で固定概念を解放させます。弊社の場合は早く改善をするために、HCBTを利用しています。
HCBTとは、催眠療法中に認知療法を行うことによって、負担なく改善をすることができます。
また、トラウマ(PTSD)を抱えている場合はそのケアも行います。
③自己肯定感を高める
摂食障害になってしまう方は、自己肯定感がとても低く自信がありません。そのため、私なんて・・と言う気持ちを常に抱えています。
これを、心理療法やコーチングを通じて改善をすることができます。
今のままで大丈夫ですか?
摂食障害の治療法として、まずあげられるのが認知行動療法です。
これは医師・カウンセラーとのカウンセリングを行い、体重や食行動に関する偏った認知を正しく修正していく治療法です。
また薬物療法ですが、実際のところ摂食障害に直接効果をもたらす薬は、現時点だとまだ存在しません。
そのため不安感や抑うつを和らげる薬が処方されます。
薬物療法はあくまでサポート的な位置づけなので、やはり行動療法で心の持ちようや考え方を修正していくことが鍵となるでしょう。
そして心や考え方に効果的という点では、催眠療法(ヒプノセラピー)もおすすめです。
多くの人は催眠療法(ヒプノセラピー)と聞いてもあまりピンとこないかもしれません。
しかし催眠療法(ヒプノセラピー)の効果は非常に高く、精神的ストレスはもちろん肉体の痛みを和らげる際にも活用されています。
自身の本質・根本的な部分に向き合える催眠療法(ヒプノセラピー)は、摂食障害改善に強い効果をもたらすと言えるでしょう。